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▼ 膝の前側の痛み①・・・ジャンパーズニー(膝)って何?
ジャンパーズニー(膝)って聞いたことがありますか?
膝の前側の痛み、特にお皿のすぐ下が痛い方は最後まで読んでくださいね~。
バレーボールやバスケットボールなどジャンプやストップ動作や切り返しの多いスポーツで多く発生する膝の前面の痛みです。
どうして痛むのか?どうすれば治り再発しなくなるのか?そんなジャンパーズニー(膝)について解説や原因・対処法について詳しく見ていきます。
【ジャンパーズニー(膝)って、どこが痛むの?】
下の絵が左ひざを外側から見た絵になります。
絵のように太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)はお皿(膝蓋骨)を経由してすねの骨(脛骨)に付きます。太ももの筋肉がお皿に付くところで起こる物を大腿四頭筋付着部炎といいます。また、お皿からすねの骨につくまでの部分を膝蓋腱と言い、その部分に痛みが出るものを膝蓋腱炎といいます。
これら二つの部分に色々な原因で引っ張られる力がかかり、傷が付くことにより炎症を起こし痛みを感じるのがジャンパーズニーです。
【どんな症状が出るの?】
初期・・・普段は違和感程度で運動の最初や終了後に痛みが出る。翌日へは残らず、痛みは一時的。
中期・・・運動中痛みが続く。特にジャンプ時や着地時・ダッシュなどで強く痛む。
. 状態が悪くなると運動後数日は日常生活でも痛みが出る。
後期・・・日常生活でも慢性的に痛みがあり、膝前面に腫れが出ることがある。
. 運動は痛みのため出来ないか、出来ても全力では走れない。
【痛くなるのはなぜ?】
《原因①・・・身体が固い》
そもそも柔軟性が低く太ももの筋肉が固いと引っ張られる力がかかりやすくなります。また、お尻の筋肉が固いと股関節がうまく使えずに太ももの筋肉が過剰に使われてしまうことになります。
《原因②・・・お尻の筋肉が弱い》
お尻の筋肉が弱いと動作時に力の強い股関節からではなく、膝の曲げ伸ばしで行おうとしてしまいます。また、ジャンプの着地時や切り返しなどの際に衝撃の吸収が股関節ではできず、膝を使う形になりやすいです。
《原因③・・・身体の歪み・関節のねじれ》
身体の歪みや関節のねじれなどが起こっていると、正常に身体を使えなくなります。それにより異常な方向へ筋肉が引かれダメージが起こることがあります。
《原因④・・・使いすぎ》
運動の量があまりにも多かったり、疲労が抜けておらず筋肉が張っている状態で運動を続けるとダメージが蓄積しやすくなります。
【どうすればよくなるの?】
《対処法①・・・アイシング》
運動後に痛む部分を冷やすことにより、炎症を抑え痛みを緩和する効果があります。7℃前後の冷水で30分くらいを目安に冷やすのが良いと思います。
※昔は氷でガンガン冷やすのが良いとされていました。現在でも意見が分かれおり、研究が行われています。
《対処法②・・・ストレッチで柔軟性up!》
直接的には太ももの前の筋肉の柔軟性が重要ですが、体幹・股関節・足首周辺の筋肉の柔軟性も正常な関節の動きを維持するためには必要です。
《対処法③・・・筋力を鍛える》
重要なのはお尻と、足首周りの筋力です。足首や股関節も使いながら衝撃をうまく吸収できれば膝周囲の負担は減ります。
《対処法④・・・体幹・下肢の正しい使い方を覚える》
筋力があっても間違った使い方をしていれば意味がありません。膝ではなく股関節、特にお尻の筋肉で衝撃を吸収できるように使いましょう。着地や切り返しなどの場面で、膝と股関節の位置が正しいスクワットの様な股関節を曲げお尻の筋肉で受け止める姿勢が重要です。
×悪い膝の使い方
股関節が曲がっておらず膝が体の前に出てきており、膝の角度が鋭角になっています。この状態だと太ももの前の筋肉が強く働き、折れ曲がる膝の部分で負担が大きくなります。
◎良い膝の使い方
股関節がしっかりと曲がっていて、膝の角度が浅い状態になっています。この状態であればお尻の筋肉が強く働き、力が股関節と膝関節に分散しているので負担は少なくなります。
《対処法⑤・・・歪みやねじれ・可動域を改善する》
身体を正常に動かすためには歪みやねじれがなく、左右の関節の動かせる範囲が必要なだけ確保されている必要があります。
《対処法⑥・・・テーピングやサポーターで保護し負担を軽減する》
テーピングやサポーターで患部の負担を軽減することにより悪化を防ぎます。
【最後に】
原因とそれに対しての対処法を書きましたが、人によって原因はそれぞれですし、それによって最適な対処法も変わってきます。いくつか試したが2週間以上症状の続く方は早めの受診をお勧めします。
身体のプロが原因をしっかりと見極め、適切なリハビリを提案いたします!